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2015/10/15 00:45

〜桃山に咲いた、はかなき幻の花〜
「辻が花」は、室町時代末期から江戸時代初期にかけて一世を風靡し、そして消えていった、染色技法です。その特徴は、絞り染めを基調に、描き絵・摺箔・刺繍などを併用した手法にあります。安土桃山時代に最盛期を迎え、豪華絢爛たる桃山文化の一翼を担いました。しかし、江戸時代中期に糊で防染する「友禅」の技法が確立するとともに、手間のかかる「辻が花」の技法は、急速に衰退し、失われていきました。


〜日常にある美しさに気づく心〜
「辻が花」の語源には諸説ありますが、一説では、「辻(十字路、街頭)に咲く花」ともいわれています。争いが続いた時代、道端にはかなく咲き、そして散っていく花々に、美しさを感じ、その様に自分を重ねていた当時の人々の姿が感じ取れます。同じ時代に隆盛した茶の湯とも通じる感性です。


〜絵絞り庵〜
「絵絞庵」( えしぼりあん) は、京都・洛北の、比叡山を望む場所にある福村廣利( 日本工芸会正会員)・健、父子の工房です。豊かな自然と水脈に恵まれた地で、下絵より染め上がりまで一つ一つ丁寧な仕事を心がけ、先人の技術を活かしながら、安土桃山時代にはないより細やかな「現代の辻が花」を創っています。KASANEの「辻が花」商品は、「絵絞庵」の協力のもと作成しています。

辻が花の基本は絞り染めによる染め分けです。絞りの圧力によって染料が入ることを防ぐ防染の繰り返しによって、色の違い・絵模様をあらわします。ここでは、昔ながらの手法を用いている「絵絞庵」の工法を紹介します。

1.下絵
紙に描いた下絵を、青花液(水で消える染料)で生地に写します。
2.糸入れ
下絵に沿って生地を糸で縫います。細かく縫うほど柄がきれいにあがります。糸の跡が柄になります。
3.絞る
縫い締め絞り・小さな鹿の子絞り・大きな模様のときは巻上げ絞り・竹皮絞りを、染め分けには桶絞りなど、得たい効果によって絞り方を使い分けます。一本一本糸を引っ張る事によって模様や色の違いを表現していきます。
4.浸け染め
絞った生地を染料液の中に浸けます。この時あまり長時間浸けすぎると、絞った部分にまで染料が入ってしまいますし、短すぎるとほとんど染料が入りません。違う色を染めるごとに絞りなおして、防染・浸染を繰り返します。
5.ほどく
全ての色を染め終えたら糸をほどきます。糸をほどくまで、柄がどうなっているかは分かりません。生地を切らないように一本一本気をつけてほどきます。
6.蒸し
色を定着させるため生地を蒸します。
7.ゆのし
しわになった生地を元の状態に戻します。
8.墨描き
白抜きにした部分に墨描きを加えて完成です。
絞り染めはあくまで絞りの圧力によって色を染め分ける染色技法ですので、絞りによる生地の立体感を目的としたものではなく、結果的に生地に立体感が残ります。

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